2008年11月30日

梅の着物で大宰府へ

 福岡の旅報告、続き。

 着物で泊まりの旅行そのものは5回目くらいになる。1回目は仙台にウール着物、2回目の房総、3回目の伊豆、4回目の八丈島、はすべて木綿の着物だった。やっぱり、あちこち動き回るし、乗り物にのる時間も長いし、ものづくり体験とかもするから汚すかもだし、ということでカジュアル路線だったんだよね。

紬で旅行.jpg しかし、今回は初の絹物にチャレンジ。大勢人が集まる宴会に出るので、やっぱりちょっとおしゃれしたいなあ、というので初日(と、工房ツアー)は青の紬。
 現地では他人の写真ばかり撮っていて、気がつくと自分の写真が1枚もなかったので、これは帰ってきてから撮ったものだ。

 この帯、「博多織献上館」で買ったもの。最初から買う気だったので、一番軽い半幅帯で行って、夜の宴会では帯をチェンジした。
 ほんとは、「白の帯」を買うつもりだったのに、あわせてみたらいまひとつ似合わない。あれこれしつこく合わせてみたのだけど、結局この色に落ち着いた。模様はリバーシブルで、こちらは裏。着物の模様がごちゃごちゃしているので、こちらの方が似合った。

 紬、意外と旅行向きだった。着ていて気分がいいし、着崩れも少ない。夜の屋台に出かけたときは、この上に雨コートを羽織っていった。

大宰府で着物.jpg 一泊くらいの旅行では、下着と足袋と小物だけ変えて、着物は着たきりのことが多い(荷物を減らすため)。
 でも、今回は初めて「着替え」を持っていった。2日目に大宰府に行く事になっていて、どうしても梅の着物を着たくなったからだ。季節にはまだ早いんだけど、やっぱり大宰府といえば梅!!

 現地の着物友達と2ショット。帯、上と同じもので、こちらの模様が表。なんとなく梅の意匠?!
 
 「博多・大宰府着物パスポート」というのを彼女が事前に手に入れていてくれ、おかげで売店で梅が枝餅をプレゼントしてもらえた(着物特典!)。熱々のをほおばりながら歩く。これが美味しい!
 お土産にも買って帰ったけど、現地で食べる味は残念ながら再現できず。やっぱりつくりたてでないと駄目なんだなあ(梅が枝餅、食べるのに夢中で写真撮り忘れた・・・)

飛梅.jpg こちらが有名な「飛梅」。残念ながら花はまだまだ先。それにしても、天満宮は梅の木だらけだった。梅の季節に来れるといいなあ。すごいだろうなあ・・・・



橋で.jpg 心字池の太鼓橋の下で、別の着物友達と2ショット。結構寒かったし空模様も怪しかったので、実際はずっと雨コートを着ていた。

 ちょうど七五三シーズンで、かわいい着物姿が山ほど見られ、目を奪われっぱなし。男の子の着物姿もいいなあ。



3つの橋.jpg 心字池には太鼓橋・平橋・太鼓橋と3つの橋がつながっていて、過去・現在・未来を意味しているそう。ふりかえってはいけないという言い伝え? もあるそうで(十三参りとミックスされているのかな?)、みんなでしっかり前を向いて渡る。

お石茶屋ランチ.jpg お参りして、これまた有名なお石茶屋でランチ。1000円のお弁当を食べる。
 帯の模様、この写真が一番わかるかな。やっぱり梅っぽい?! 濃い紫の帯締めに、鼈甲の小さい帯留をあわせてみた。

九州国立博物館.jpg ランチのあとは九州国立博物館へ。まだ新しい施設で、内装も展示もみどころいっぱい。
 ちょうど「国宝 天神さま - 菅原道真の時代と天満宮の至宝 - 」というのをやっていたので、大宰府について詳しくなれた気がする。
 絵巻物がたくさんあって、あっという間に時間がすぎてしまった。


 大勢でわいわいとツアーして、飛行機で帰京。盛りだくさんで楽しい旅だった。



posted by みず穂 at 00:21| Comment(5) | TrackBack(1) | 着物でお出かけ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月18日

福岡工房見学ツアー

 ちょっと時間がたってしまったが、11月8〜9日、着物で福岡へ旅行してきた。
 夕方から、あるオフに参加する旅行だったのだけど、せっかく福岡まで行くのだから、と、友人2人と工房ツアーを組んでみた。

献上館.jpg 福岡と言えば博多織。前にサントリー美術館のついでに行ったawaiで、博多織見るならどこですか? と訊いたら教えてくれた、「博多織献上館」。普段は工場見学もできる施設だ(要予約)。

 ただ、残念ながら、ちょうど工場はお休みの日だった。イベント前でばたばたしていて、と恐縮しながら迎えてくださる(電話で行くことは伝えていて、お休みなのも了解済み)。工場の様子ものぞかせていただいた。
 「工場」というけど、思ったより手作業なイメージ。機織機がずらっと並んでいる。完全に手織りの博多帯もつくっているという。手織りの方が締めやすい帯になるのだそうだ。

博多帯展示.jpg イベント前で「開店前モード」だったのだが、商品は1年で一番豊富な時期だとのこと。
 様々な博多帯をじっくり見学でき、目の保養! いかにも博多帯、という柄は案外少なく、すっきりおしゃれな柄が多かった。


男帯.jpg 男性用の角帯もすごい充実ぶり。もともと、博多織は男性用の帯として進化したものだそう。刀をきっちり固定するのによかったんだって。なるほどねえ〜。


半幅帯.jpg 私にも手が届く、半幅帯コーナー。実際は写真の二倍以上の品揃え。こんなにたくさんの博多帯を見るのは初めてで、3人で夢中でコーディネート大会。お店の方も丁寧につきあってくださり、結局3人とも買ってしまった。遠くから来ていただいたので、と割引もしていただく。


花源ランチ.jpg ここで「花源」という和食のお店でランチ。1500円でこの内容。見た目もきれいだし、どれも美味しかった。

 献上館のある二日市は、博多から電車で25分くらい。駅前は寂れた感じだったのだけど、温泉もあるし結構美味しい店も多いようだ。


 で、ここからさらに久留米に移動。福岡といえばもうひとつ、久留米絣! というわけで、こちらもネットで工房探しをしたのだ。
 博多織と違って、あまり大きな工房というのはなく、ほんとに家族経営で小さな工房がたくさんある、という感じ。

久留米絣機.jpg 伺ったのは「田中絣工房」。
 機織や藍染の体験もさせてくれるというし、ちゃんとした藍がめがみられる! というのが魅力で決定。電話で見学と体験の予約をする。
 個人のお宅に、3台の機がある。それがなんだか、とってもいい感じなのだ。田舎のおばあちゃんちみたいな雰囲気。1台は体験専用(多分)だ。

久留米絣.jpg そして機にかかっている久留米絣。デザインして糸をくくって防染し、藍がめで染めて、それで模様を織り出していく。
 理屈はわかっても、どうしてこんなにきれいに柄が出るのか、不思議な感じがする。

藍がめ.jpg そして藍がめ! 藍染めの体験はあるが、本格的な藍がめを見るのは初めて。
 よく見るとふつふつ呼吸している感じがして、ほんとに生き物という感じ。藍がめの世話のために、長く家をあけられないのだという。毎日手を入れて、染めていくうちにくたびれたら入れ替えて、と細やかに世話をしているそう。それが何十年も続いてきたのだなあ。

藍染め風景.jpg 藍染めの様子を見せていただく。精錬した木綿の糸を藍がめにつけて染め、たたいて空気にふれさせて発色させる。写真は一度目の染め。つけて、たたいて、干して、を二十回ほど繰り返し、色を濃くしていく。かなりの重労働だ。夏はほんとに大変だそう。

藍染糸.jpg 干してある糸。白くみえるのは防染したあと。すでにこれはデザイン済みの糸なのだ。縦糸だけ防染する模様と、縦横両方を防染する模様があり、後者は織りの手間がかなりのものらしい。織りながら模様をあわせていくわけで、すごいなあ・・・

反物.jpg ご夫婦で作業しておられる工房で、デザインから染めから織りから、全部お二人でつくりあげているのだ。
 普通の絣模様だけでなく、みたこともないような模様もあり、作品を見るのも楽しかった。洋服や小物に仕立てたものもあった。
 藍染の木綿の着物、って実は一番好きかも知れない。

 で、ここでもお買い物してしまった。手間を考えたらとんでもなく安かったんだけど(定価よりかなり安くしてくれた)、私にとってはかなりの出費ではある。
 でも、ほんとに気に入ったし、買うことでしか応援できないなあ、と思ったのだ。着物にそんなにお金をかけられる身じゃないので、呉服店の中間マージンまでは払えない。せめて作り手から買っていきたいなあ、と最近積極的に思っている。

 買ったもの紹介はまた改めて。続く!
posted by みず穂 at 23:11| Comment(9) | TrackBack(0) | 工房探訪・体験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月03日

ボストン美術館浮世絵名品展へ

 あちこちで話題になってる、ボストン美術館浮世絵名品展。着物つながりの友人に招待券をいただき、大人5人子ども3人で行ってきた。

浮世絵名品展.jpg 行ったのは三連休初日。着物日和の晴天、当然混んでいた。とはいえ、子連れでなんとか見て回れる程度。最近時代劇好きな次女は(長女は部活の練習試合で不参加)、それなりに楽しめたようだ。
 噂に違わず、すばらしいコレクション。線のきれいなこと! 色は褪せているとはいえ、かなり保存状態がいいことが感じられる。藍や紅や紫、絵によってはかなりくっきり。グラデーションの美しさといったら、どうやって摺ったのか見当もつかない。

 浮世絵って本物をじっくりみたことがなく、写真や印刷物の印象から、なんだかのっぺりしたイメージがあったのだが、とんでもないなあ。
 油絵のような立体感ではないんだけど、多色刷りだったり、線の上から色を差していたり、和紙の上に色を重ねた質感がはっきり感じ取れる。絵師の名前しか残っていないけど、彫師や摺師の技術も神業。これ、やっぱり見ておくべきものだ。ちょっと無理してでもいっておいてよかった。

母子着物.jpg 今回は久しぶりに母子で着物。
 私はお下がり銘仙に黒の半幅帯、これもお下がりの不思議な模様の羽織。これ、軽くて着やすい。普段着モードなので短めに着付けたけど、ちょっと短すぎ? 加減が難しいなあ。
 朝、長女の弁当作りで時間がなくなり、10分で着付け。補正なんにもなし。そのせいか、抜いていたはずの衣紋が詰まってきて襟元があきすぎた。やっぱり胸の上の補正が必要か・・・
 次女は水色のポリアンサンブル。こういうくっきりした色は子どもならでは。
 この前長谷川商店で鼻緒をすげかえた下駄、初登場。最初はきつい、と文句言ってたんだけど、歩いているうちにちょうどよくなった模様。試し履きなしだったので心配だったんだけど、よかった。
 足袋はつい最近まで履いていたのが入らなくなり、急遽私の柄足袋を貸す。ちょっとゆるいけど、まあ、許容範囲?

籠の2人.jpg 一緒にまわった友人の娘が1年生だったので、次女のお下がり着物を貸して着せてみる。
 これがまた、なんてかわいい〜。常設展の江戸の町並みが似合って写真撮りまくり。籠にのった姫2人(親ばか)。

キモノ体験.jpg 常設展の方に、こんなコーナーが。無料でそこにある着物を着付けて写真を撮ってくれる。
 かなり小さい子どもの着物や男着物もあり、一家で着物姿になっている人も。外国人の方がとっても嬉しそうに着物を選んでいた。
 こんなふうに気軽に「着てみられる」っていいなあ。多分、寄付された着物やボランティアの方々の努力で成り立っている企画なんだろうなあ。
 昔の芝居小屋を再現した施設で寄席なども楽しみ、帰宅。充実した1日だった。

posted by みず穂 at 23:18| Comment(6) | TrackBack(0) | 着物でお出かけ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする