2008年11月18日

福岡工房見学ツアー

 ちょっと時間がたってしまったが、11月8〜9日、着物で福岡へ旅行してきた。
 夕方から、あるオフに参加する旅行だったのだけど、せっかく福岡まで行くのだから、と、友人2人と工房ツアーを組んでみた。

献上館.jpg 福岡と言えば博多織。前にサントリー美術館のついでに行ったawaiで、博多織見るならどこですか? と訊いたら教えてくれた、「博多織献上館」。普段は工場見学もできる施設だ(要予約)。

 ただ、残念ながら、ちょうど工場はお休みの日だった。イベント前でばたばたしていて、と恐縮しながら迎えてくださる(電話で行くことは伝えていて、お休みなのも了解済み)。工場の様子ものぞかせていただいた。
 「工場」というけど、思ったより手作業なイメージ。機織機がずらっと並んでいる。完全に手織りの博多帯もつくっているという。手織りの方が締めやすい帯になるのだそうだ。

博多帯展示.jpg イベント前で「開店前モード」だったのだが、商品は1年で一番豊富な時期だとのこと。
 様々な博多帯をじっくり見学でき、目の保養! いかにも博多帯、という柄は案外少なく、すっきりおしゃれな柄が多かった。


男帯.jpg 男性用の角帯もすごい充実ぶり。もともと、博多織は男性用の帯として進化したものだそう。刀をきっちり固定するのによかったんだって。なるほどねえ〜。


半幅帯.jpg 私にも手が届く、半幅帯コーナー。実際は写真の二倍以上の品揃え。こんなにたくさんの博多帯を見るのは初めてで、3人で夢中でコーディネート大会。お店の方も丁寧につきあってくださり、結局3人とも買ってしまった。遠くから来ていただいたので、と割引もしていただく。


花源ランチ.jpg ここで「花源」という和食のお店でランチ。1500円でこの内容。見た目もきれいだし、どれも美味しかった。

 献上館のある二日市は、博多から電車で25分くらい。駅前は寂れた感じだったのだけど、温泉もあるし結構美味しい店も多いようだ。


 で、ここからさらに久留米に移動。福岡といえばもうひとつ、久留米絣! というわけで、こちらもネットで工房探しをしたのだ。
 博多織と違って、あまり大きな工房というのはなく、ほんとに家族経営で小さな工房がたくさんある、という感じ。

久留米絣機.jpg 伺ったのは「田中絣工房」。
 機織や藍染の体験もさせてくれるというし、ちゃんとした藍がめがみられる! というのが魅力で決定。電話で見学と体験の予約をする。
 個人のお宅に、3台の機がある。それがなんだか、とってもいい感じなのだ。田舎のおばあちゃんちみたいな雰囲気。1台は体験専用(多分)だ。

久留米絣.jpg そして機にかかっている久留米絣。デザインして糸をくくって防染し、藍がめで染めて、それで模様を織り出していく。
 理屈はわかっても、どうしてこんなにきれいに柄が出るのか、不思議な感じがする。

藍がめ.jpg そして藍がめ! 藍染めの体験はあるが、本格的な藍がめを見るのは初めて。
 よく見るとふつふつ呼吸している感じがして、ほんとに生き物という感じ。藍がめの世話のために、長く家をあけられないのだという。毎日手を入れて、染めていくうちにくたびれたら入れ替えて、と細やかに世話をしているそう。それが何十年も続いてきたのだなあ。

藍染め風景.jpg 藍染めの様子を見せていただく。精錬した木綿の糸を藍がめにつけて染め、たたいて空気にふれさせて発色させる。写真は一度目の染め。つけて、たたいて、干して、を二十回ほど繰り返し、色を濃くしていく。かなりの重労働だ。夏はほんとに大変だそう。

藍染糸.jpg 干してある糸。白くみえるのは防染したあと。すでにこれはデザイン済みの糸なのだ。縦糸だけ防染する模様と、縦横両方を防染する模様があり、後者は織りの手間がかなりのものらしい。織りながら模様をあわせていくわけで、すごいなあ・・・

反物.jpg ご夫婦で作業しておられる工房で、デザインから染めから織りから、全部お二人でつくりあげているのだ。
 普通の絣模様だけでなく、みたこともないような模様もあり、作品を見るのも楽しかった。洋服や小物に仕立てたものもあった。
 藍染の木綿の着物、って実は一番好きかも知れない。

 で、ここでもお買い物してしまった。手間を考えたらとんでもなく安かったんだけど(定価よりかなり安くしてくれた)、私にとってはかなりの出費ではある。
 でも、ほんとに気に入ったし、買うことでしか応援できないなあ、と思ったのだ。着物にそんなにお金をかけられる身じゃないので、呉服店の中間マージンまでは払えない。せめて作り手から買っていきたいなあ、と最近積極的に思っている。

 買ったもの紹介はまた改めて。続く!
posted by みず穂 at 23:11| Comment(9) | TrackBack(0) | 工房探訪・体験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして.
福岡は私の故郷なので,記事に反応して初コメントです.

私も,みず穂さんのように,無理をせず等身大で,
着物や生活を楽しみたいなと思っています.

買うことが応援になる,って本当にそう思います.
作り手から購入するって,マージン以外でも,
その思いを直接受け止める特別感もあるなぁと.

購入された商品たちのご紹介も楽しみにしています.




Posted by neko at 2008年11月20日 00:18
nekoさん

はじめまして! コメント嬉しいです。
福岡ご出身なんですね。
とてもいいところですよね!!
美味しいものも多いし。

そう、「作っている人から買う」っていうのが
特別感ありますね。
私が作り手でも、直接着てくれる人が買ってくれたら
やっぱり嬉しいと思うし。

着物は実はお仕立て中なので、
できあがってきたらご紹介します!
Posted by みず穂 at 2008年11月20日 21:50
そういえば瑞穂さんawaiで福岡のこと尋ねていましたね。
ホントに行っちゃうなんて凄いです。
全通柄のカジュアル路線と違う
しっとり系の博多帯も多いんですね。
黒地のお太鼓柄なんて欲しいわ〜
角帯が博多織のルーツだったのですね。
awaiにも男性用の角帯と同じ生地で作った
渋い名古屋がありました。
私もいつか作り手から直接買ってみたいなぁ
まずは下落合で江戸小紋かしら?(爆)
久留米絣と反幅帯のお披露目を楽しみにしています。
Posted by 環 at 2008年11月23日 17:13
お久しぶりです、こんにちは(^^)

福岡への工房ツアー、いいですねぇ。
恥ずかしながら私、藍染めの方法を初めて知りました(^_^;)
「藍がめ」で染めるんですね(°Д°)(鍋で染めるのかと・・・)

実際に自分が身につけるものが作られているところを見るのは、とても貴重なことですよね。
お買い物の紹介、楽しみです(^^)
Posted by ひつじ at 2008年11月24日 15:02
こんばんは、コメントありがとうございます!

>環さん
awaiに連れてっていただいてありがとうございました!
ほんとに教えていただいたよかったです。
(これだけのために福岡行ったわけではないんです。
あくまでついでです)
博多帯、こんなにバリエーションがあるなんて〜と
私もびっくりしました。
どれもすてきで物欲爆発です(笑)
買ったのは半幅ですけどね。

下落合で江戸小紋、私も次の目標です!

>ひつじさん
藍染め、別に全部が全部藍がめじゃないと思うのですが
(プラケースで染めてる工房もあったと思う)
昔ながらのやり方はこうみたいです。
(藍は他の草木染めのように煮なくてもいいので、鍋はないかな)
今は、実は藍染めも化学染料染めがほとんどのようです。
完璧に同じものが合成できちゃったんで、
どうしても手軽なほうに流れるんですね。

紹介記事、ぼちぼち書きますね。
Posted by みず穂 at 2008年11月25日 23:33
博多織献上館の記事、発見しました!覚えてますよ〜。
オススメした小袋帯を上手にコーディネートされていて、とても
嬉しいです。
今度、博多に来られる時は是非、工場見学して下さいね。
それと、NHKで来春あたり全国版放送予定の「博多はたおと」で
西村織物の工場と帯が出てますので、見て下さいね。
放送日がわかったらお知らせします!
ご一緒に来られたお二方にもよろしくお伝えください。
では、また。
Posted by 博多織献上館 中山孝子 at 2008年12月18日 09:50
中山孝子さん、こんばんは!
コメントいただけるなんてびっくり。嬉しいです。

あのときはほんとにありがとうございました!
献上館で買った帯はあちこちで評判よくて、
買ってよかった〜としみじみ思っています。
工場見学もいつか行きたいです!
「博多はたおと」も楽しみにしています。
Posted by みず穂 at 2008年12月28日 23:23
あけましておめでとうございます。
「博多はたおと」の全国放送が決定しましたのでお知らせしますね。
2009.2.11の朝8:35〜 NHK総合です。
いいドラマに仕上がってますよ。
最初に写ってる帯も西村の帯です。ぜひご覧くださいね。
Posted by 博多織献上館 at 2009年01月06日 10:51
あけましておめでとうございます。
コメント、ご案内ありがとうございます!
今から録画予約しておきます。楽しみです!!
Posted by みず穂 at 2009年01月06日 21:05
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